博士の日々

博士研究員になりました。

はじめましてのご挨拶

はじめまして。

ブログを見に来てくれてありがとうございます。

理系ポスドクをやっております。

 

ブログなんかやっている暇があるのかといえばあまりないのですが

進路や研究で悩んだ時に、同じように悩んだり苦労されている方のブログを拝見して、励まされてきました。

私も同じように、誰かの励みや選択の要素になれればと思い、また、自分自身の振り返りも行いたいと思い、ブログを開設しました。

忙しくてあまり更新できないかもしれませんが、暖かく見守っていただきますようお願いいたします。

 

以下、簡単なプロフィールとお願い事等を記載しております。

(今後追加・変更の可能性あり)

 

 

プロフィール

性別:女

研究分野:自然科学

住まい:関東→関西

趣味:空をみること(昼でも夜でも)

 

お願いごと

*誹謗中傷等のコメントはお控えください

*個人を特定するような内容のコメントもお控え願います

*経験不足のため、至らない点があることもございますが、ご理解のほどお願いいたします

学振全敗だった研究者の話

みなさんこんにちは。

前回からまたまた時間が経ってしまいました。

先日、学振の結果が発表され、ツイッターでも話題になっていましたね。

私の前回書いた学振の記事も読まれているようで…

今年は採択率がめちゃ低だったそうですね…

前回の学振記事はDCの内容だったので、今回はPDの内容も含めたいと思います。

(私の結果はどうでもいいので、最後に書きますね。)

 

学振DC1とDC2の結果

前回の記事を読んでくれた方はご存知かと思いますが、私は学振DC全て落ちています。

DC1もDC2もDC2-2も落ちています。

全然自慢にはならないのですが、同じ人がいたら、ぜひ励みに(?)してください。

こんな奴でも研究って続けられるんだ…とね。

ougi.hatenablog.com

学振PDの結果

さて、学振PDについてなのですが、学振PDは博士卒業見込みの年に出すことができます。

つまり、大抵の人はD3の5月に書いて、卒業後の進路として確保するわけですね。

私は、D3の5月に書いた分を含めて3回落ちています。

DCを三振して、PDも三振しているわけなんですね。はっはっはー(笑い事じゃない)

ここまでくると、逆に清々しい気持ちにすらなってきます。

 

D3の時に出した学振PDのTスコアが出てきたので、参考までに記載しますね。

D3の時に出した学振PDの結果(Tスコア)

ちなみに、出したPDの結果の中で一番良かったTスコアです(白目)

まあ、今読み返してもこれは通らんだろうなという書き方でした。

じゃあ今なら通る申請書を書けるのかと言われたら微妙です。

ただ、当時よりはマシにはなるでしょうね…

 

学振に落ちたらどうすればいいのか

学振に落ちた後の進路についてですが、私の場合は運良くポスドクとして拾ってくださる先生がおられたので、ポスドクとして研究を続けています。

なんで声かけていただけたのか全くわからんのですが、多分指導教員のネームバリューかなと思います。

私の指導教員の先生については、また別の記事で書きたいと思います。

 

まあ、そんなこんなで、学振に落ちたらどうにかしてポストを探さなければなりません。

そのための保険として、次のようなことをしておくと良いかもしれません。

  1. 学会や懇親会に参加して、名前と研究内容について周知させる
  2. 外部の研究機関に分析に行き、そこの人と交流する

私の場合は、指導教員の先生に連れられて、色んな人に挨拶するところから始まったので、スタートはスムーズでした。

その後は、一人で分析しに行ったり、学会発表を通じて学外の同分野の先生方と交流することができたことが、大きかったなと思います。

 

そんなラッキーなこと滅多にないよ!という方は、まず「Jrec-in」を見ましょう。

(もう見てると思うけど)

jrecin.jst.go.jpここで、分野を選択して条件をつけて検索すると、色んな公募を見ることができます。

私も登録していて、すでにいくつも応募に出していますが、全敗中です。

何敗目かは、数えるのやめました。

パーマネントポストは狭き道ですね…

ただ、Jrecはポスドクの公募も出しているので、進路の参考にもなると思います。

 

博士を卒業して、学振に落ちた私は、もちろん次年度の学振も出すのですが、それと同時にパーマネントポストも探しました。

ほとんどの人が想像している、博士卒業後の進路って

博士号取得→学振PD→助教→准教授…

みたいなイメージじゃないですか?

私はそう思っていました。

けど、実際に学振PDの人ってあんまりいないですよね?

つまり、ほとんどの研究者がポスドクを経ているんですよ。

 

てことは、ですよ?

実は、学振ってそんなに必死こいて取る必要もないってことなんですよね。

学振は最近になってようやく雇用関係を結べるようになりましたので、待遇は改善されてきたものの、実は社会保障が充実しているポスドクの方がQOL的には良かったりすることも多々あります。

 

学振を取るメリット

じゃあ、一体なぜ学振を取るのか?

メリットを考えてみました。

  • 業績に箔がつく(?)
  • 好きな研究を行える

ありゃ?こんだけ?

もしメリットあればコメントください。

 

一個目はまあなんとなく、そうかなって感じですね。

最近はどうなのかな?

それよりも科研費とか競争的資金の獲得の方が箔がつきそう。

 

二個目は最大のメリットかなと思います。

ポスドクはどうしてもボスの研究のお手伝いですので、自分の研究する時間はあまりありません。精々土日とか休みの日くらい。

実は、パーマネントになると、もっと研究する時間がなくなるのです。。

運営業務に駆り出され、授業や学生指導なども入ってくるので、研究はあまりできないそうです。

しかし、学振PDは違います。

自分の研究だけをやっていればいいので、やりたい放題です(言い方)

所属先によっては、運営業務やセミナーに参加する場合もあるそうですが、パーマネントほどではないようです。

 

最後に

さて、今年度の学振結果が出たので、ブログを書いてみましたが、私は今年度は学振PDではなくRPDの方に申請しておりました。

昨年度は丸一年、出産と育児で全く研究しておりませんでしたので…

そして今年度のRPDの採択率、なんと驚異の40%越え…

出生率(過去最低値更新)が関係しているのでしょうか、私ですら通りました。びっくり。

 

私の中ではRPDとPDは違うと思っているので、本当にラッキーだったなと思っております。。。

女性で研究者を目指している方はぜひ、申請してみてはいかがでしょうか。。。

研究と結婚と妊娠(と切なさと心強さと)

こんにちは。

前回の更新からまた日が経ってしまいました。

全然更新してないのにアクセスが度々あり、何が読まれてるのかと思えば、学振のやつでしたね…

そんなに良いこと書いてるわけじゃないんですが…

 

さて、今回はタイトルにあるように、研究と結婚と妊娠についてです。

私はいわゆる女性研究者ですので、結婚と妊娠については付き纏う問題(?)です。

 

結婚について

実は、3年程前に入籍しました。

相手も研究者なので、よくある研究者同士の結婚ですね。

お互い研究者だと、両家の理解もかなり得やすいです。

結婚当時は私も夫もポスドクでした。

将来が不安といえば不安でしたが、どうせ結婚するのに就職が安定しないからといってずるずる引き伸ばすつもりはありませんでした。

結婚の決め手になったのは、私の博士卒業です。

すでにお互い結婚するつもりでいましたので、私の卒業を待ってもらっていた感じです。

 

結婚して良かったことは、1人で暮らすよりもQOL (Quality of life)が上がったことです。

ちなみに、お互い、いつどこへ異動になるかわからない職業なので、入籍前から2年ほど同棲していました。

一人暮らしの時は、やりたい放題で結構めちゃくちゃな生活をしていました。

結婚して一緒に住むようになり、相手がいるから…とまともな生活を心がけました。

また、1人で暮らすよりも精神的にも安定して過ごせます。

何より、好きな相手と一緒にいられることが楽しいですね。(もちろん喧嘩もしますが。)

 

ところが、入籍して半年で向こうの異動が決まり、別居婚しておりました。

研究室のボスには、夫に付いていかないのかと聞かれましたが、私の頭についていくという考えはありませんでした。

だって自分のキャリアどうすんのさ…

ただ、これは夫も研究者だったから夫にも受け入れてもらえたのかなとも思っています。

パートナーの会社での異動とかだったらどうするんだろう…

それでも私は別居婚選ぶかな…研究者としてのキャリアは積みたいし。

 

妊娠・出産について

そして、別居婚が始まると同時に、私の妊娠が発覚しました。

確かに早めに授かりたいとは思っていましたが、まさかこのタイミングとは…

もちろん、産むつもりですが、ここで問題になってくるのは、産んだ後のことです。

 

当時、私はポスドクとして雇われていました。

雇用関係があるので、出産前後の産休はどう足掻いても取得できます。(ありがたや〜)

ただ、ポスドクというのは基本的に任期付きです。

そのため、タイミングによっては育休は取得できません。

私も取得できません。

さあ困った…

私には以下の選択肢しか残されていません。

 

  1. 仕事を辞めて夫の元に行き、育児する
  2. 仕事を辞めず、出産したら産休だけもらってワンオペ育児する

 

研究室のボスには、妊娠については伝えてありました。

ボスは独身貴族なので、妊娠を伝えたら、「じゃあ夫さんのとこ行くんだね〜」と言ってました。

まだ何も言ってないのに…

結局、任期が切れると同時に出産だったので、里帰り出産して

しばらく実家にお世話になり、

その後は夫の住む地方へと引っ越しました。

 

つまり、ここで私のキャリアは一旦ストップになったという訳です。

自分のキャリアについても相当悩んでいたこともあり、

1年間しっかり研究から離れて自分を見つめ直すのも良いかもしれないな。

そう思っていました。最初は。。。

 

いざ育児が始まってみると、そんなこと考える余裕なんて

ほとんど無い、怒涛の日々が待っているとは

思いもよりませんでした^^;

 

生まれた子はとても可愛いですが、3時間ごとの授乳、夜泣き対応に加えて

夫は育休は取らなかったので諸々の家事などで忙殺されていました。

子が9ヶ月近くになると段々とまとまって寝てくれるようになり、

一人遊びもできるようになったので、幾分か余裕ができました。

 

この辺りから、自分の今後についてよく考えるようになりました。

結局私は、また研究の道に戻ることを選択しました。

これもまた、今後どうなるかは全くわかりませんが、

一度きりの人生ですので、その時にやりたいと思ったことを

選択していこうと思います。

(現在の話はまた別の記事に書きます。)

 

研究について

やっと研究の話です…

まず、結婚と研究についてですが、上述したように私的にはなんのしがらみもなく結婚できました。

別居婚になってしまったけど、当時は月一で会えているのでとりあえずヨシとしていました。

周りの理解がなかったらこうはなってないんだろうな…

 

妊娠と研究についてですが、私の場合は正直、産むと決めたらあとはなるようになる、と思っていましたね。(笑)

無事生まれてこないことには何も始まらないなとも思っていましたし。

 

私は、産休に入るまでは仕事は続けていました。

ちょうど夫と別居し始めたこともあり、職場近辺に家を借りていたので

徒歩通勤していました。

コロナが怖かったので、電車通勤にならなかったことが良かったです。

(たまに出張で都市部に電車で向かっていました)

 

あと、当時は本当に何もわからなかった、というのが悩みでした。

分野の特色かもしれませんが、私の研究分野では女性が少なく、

結婚して子どもがいらっしゃる女性研究者はさらに少ないです。

同世代や一世代上の先輩方でもあまりいらっしゃらないので、誰にも相談できずにいました。

 

なので、このブログが少しでも誰かの役に立てれればなと思います。

 

ポスドクという道

みなさん

 

最後の更新から1年以上あいてしまいました。

その間に、コロナで大変な世の中になってしまいましたね。

私はというと、無事3年で博士を取得することができ、

幸運にもポスドクとして雇ってくださるところがあり、

現在はポスドクとして働いています。

任期付きなので、次のポストを見つけなければなりませんが、

ひとまず、路頭に迷うことがなくてよかったです。

 

以前に書いた、学振に落ちるということ、という記事が

たくさんの人に読まれているようで、

同じような経験をした方々がたくさんいるんだな、と

不謹慎?にも、安心した気持ちになっております。

読んでくださったみなさん、ありがとうございます。

 

現在でも、学振PDを出してはいるものの、

やはり落ちています。

DC1もDC2も学振PDも全て落ちている(面接にすらならない)私でも、

なんとかポスドクとして研究を続けられています。

 

運が良かっただけだ、自分には無いものだ。

と思われる方もいらっしゃると思います。(自分が同じ立場だったら絶対思ってる)

でも、私は、私自身が、現在の状況になってみて、

「もしかして、なんだかんだ生きていけるのではなかろうか」

などと、楽観的に思えてきています。

 

実際に、学振全落ちした人で、ポストがなくて路頭に迷った人って

そこまで多くないと思うんです。

なんだかんだ、みなさん、なんとか食い繋いでいるように見えます。

知らないだけかもしれませんが、知らない数もわからないので、比較にはなりません。

 

私は、これまで「学振にも通らない研究者は、研究に向いていない」

と、ずっと思っていました。

きっと、そう思っている人はたくさんいるんじゃないでしょうか?

ところが、私は、学振に落ち続けながらも、研究を続けていく課程で、

「もしかして、学振なくても研究ってできるのでは…?」と思い始めてきました。

 

ポスドクとして雇ってもらった環境が良いから、そんなこと言えるのでは?

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

雇っていただいていてこんなこと言うのもアレですが

ガチで早く辞めたいです(笑)

劣悪とまではいかないですが、雇用主が典型的なダブスタ野郎で、

「いつか私がお前を追い抜いてギタギタに潰してやるからな」

と、毎日思いながら仕事しています。(笑)

ちなみに、職場のストレスチェックでは今すぐ受診しろレベルでした。(受診してないけど)

 

そんな環境でも、雇ってもらえるだけありがたいと思いながら、

次のポストを探し続けているのが現状です。

(当たり前だが、雇っていただいたこと自体にはとても感謝しているし、しっかり仕事しようという気持ちは強い。ただ単純に、雇用主が嫌いなだけ。)

今年度では、いくつかの公募に応募しましたが、どれもお祈りされてしまいました…

出したのは、国立大学が3つ、国立研究機関が1つです。

国立大学のうち1つが、まだ結果が出ていませんが、きっと落ちているでしょう。

 

博士課程を卒業して、ポスドクになって、学振以外にも応募を出すことで、

「別に学振じゃなくても良くね?」

と言う考え方が芽生えてきました。

あと、国立研究機関とかのポスドクの方が、よっぽど給料と待遇が良いことに気づいたのも要因の一つですね。(笑)

今のポスドク先も、お給料は学振より少し下ですが、

福利厚生が充実しているので、とてもありがたいです。

 

そんなこんなで、瞬く間に過ぎて行ったポスドク1年目ですが、

もうすぐ、また、学振の時期がやってきます。

今年ももちろん出すのですが、また落ちても、別の公募に通れば良いかな

と言う気持ちで臨むつもりです。

 

学振に落ち続けているお仲間達方、また、後輩達、

研究者は、本当に、学振だけじゃない

いろんなところに応募して

やりたいこと、成し遂げたいことを見据えて

研究を楽しんでいこう

私もまだまだこれから

行けるところまで行ってみたい

女性研究者って?

みなさんこんにちは。

前回の更新から随分時間が経ってしまいました。

もう9月も終わろうとしています。

最近までは、学会や論文に追われていましたが、ようやくひと段落したので、更新しようと思います。

(もう10月に入るので、学位論文にも取り掛からねば…)

 

今回は、タイトルにあります通り、「女性研究者」についてです。

内容は私が個人的に思った感想なので、それをご理解いただいた上で読んでいただければと思います。

 

最初の記事でお伝えしたように、私も女性で研究者を目指す者です。

女性で研究者を目指す人にとって、一番気にしてしまうのが

「結婚」と「出産」だと私は思っています。

事実、私もめちゃくちゃ気にしています。

 

私個人の考え方ですが、女性として生まれたからには、女性だけが経験できる「出産」を経験してみたいと思っています。

しかし、年齢が上がるにつれて「出産」とは、想像していたよりも大変なものなのではないか、という認識が強まってきました。

 

正直、「結婚」はいくつになってもできますが、「出産」はそうはいきません。

ストレートで博士を取得して卒業した場合、卒業時に28歳の年。

そこからポスドクとしてキャリアを積んでいくことになるでしょう。

子どもを産む場合、年齢が若いうちに産む方がリスクが格段に低くなるので、

できれば博士卒業後の2, 3年の間に産みたい(※個人的な意見です)。

しかし、学振でなく雇われポスドクの場合、雇われの身で出産でお休みするのはいかがなものか、という意見を耳にしました。

そうすると、雇われポスドクではない学振PDを取得するか、パーマネントにつくかするまで子どもを産むことができなくなります。

そうすると、例えば多く見積もって10年くらいかかったとして38歳…

そこまでの年齢になると、自分の身体がどこまで出産に耐えられるか不安です。

 

などなど色々なことを考えていたので、先輩の女性研究者の方々はどうしているのか、いろんなブログなどで調べてみました。

 

・学生結婚して休学して出産する

・雇われポスドクの状態で出産する

・出産してからRPDで復帰する

などなど・・・

 

近年、女性研究者数が増えていくにしたがって、重要視されているのか、

先輩研究者の方々がブログやインタビュー記事でアドバイスを書いてくださっています。

 

edge.editage.jp

sites.google.com

これらの記事を読んで、「出産・育児」というライフイベントがあったとしても、諦めなけらば研究は続けられるんだと思いました。

もちろん、分野や置かれている環境は人それぞれなので、一概には言えませんが。

学振に落ちるということ

前回の記事から約1ヶ月です。

タイトルにある学振を書いておりました。

博士課程に進学する修士2年の方や博士課程の方は今まさにその時期ですね。

今回は私の学振の話を書きたいと思います。

 

 

そもそも学振とは?

日本学術振興会という独立行政法人が学術奨励のためお金をサポートするというものです。

博士課程の学生はDC1またはDC2という採用枠があり、年間20万円と研究費がもらえます。

DC1は3年間、DC2は2年間採用されます。

博士課程を卒業した研究者はPDという採用枠で、年間36万円と研究費がもらえます。

PDは3年間の採用です。

PDの中で特に優秀な方はSPDとして採用され、年間44万円と研究費がもらえます。

 

 

私はDC1、DC2を出していましたが、どちらも落ちました。

全てまるっと落ちました。

DC2は博士1年時と博士2年時に出せるのですが、どちらも落ちました。

私の周りには、優秀な先輩や同期や後輩がたくさんいて、みんなDC1通っていました。

DC1に落ちた先輩も、DC2は採択されていました。

 

別の大学の大学院に進学し、修士で卒業した友達の研究室もみんなDC1またはDC2に通っており、「落ちるとかあるんだ」と言われました。

 

学振に落ちた時は、本当に辛い思いでいっぱいになります。

DC1で落ちた時は、他分野から入ってきてすぐだったのでしょうがないかなと思っていました。

でも、2回目のDC2に落ちた時は、本気で博士をやめようかと考えました。

「自分は研究者に向いていない」

「学振に落ちる人は研究者にはなれない」

そういう風にずっと考えていました。

 

同じようにDC全て落ちた人は、研究者になれているのかと気になり、

色々な人のブログを拝見したり探したりしました。

しかし、ほとんどのブログは「DC1ダメだったけどDC2通った」や「DC通ってなかったけどPD通った」といった内容でした。

やはり、アカデミックで研究を続けていくためには、学振はどこかのタイミングで取らなければならないものなのか、と感じました。

 

正直、本当に辛いし、今も自分は研究者になるべきか否かをずっと考えています。

学振に落ちるのは、ひとえに知識を得る努力や論文を出す努力を怠っているからだと思っています。

そういう努力ができない自分は、本当に研究者を目指していいのか。

それでもなお、研究者を目指しているのはなぜなのか。

そんなことをずっと考えています。

これからも自分の中ではずっと課題となっていくことだろうと思います。

 

たくさん辛い思いをするけど、それでもアカデミックに進むためには、毎年辛い思いをしながら学振を出さなくてはいけません。

 

同じような人がもしいたら、この記事を読んで、自分だけじゃないんだって思ってもらえらたいいなと思います。

 

大学院に進学するということ

ご挨拶を除いて、初記事となります。

よろしくお願いします。

 

そもそもこのブログを開設しようと思ったきっかけがありまして…

私は、修士2年の終わりまで個別指導塾の塾講師をバイトでやっていたのですが、

その時教えていた生徒が大学3年生になり(月日は早い)、

大学院に進学したいが、就職するのも迷っているから相談に乗って欲しいと連絡をもらいました。

 

その子は、勉強することが好きらしく(塾の時もそうでした)、大学院に進学してもっといろんなことを勉強したいと考えているそうです。

私は迷わず、「就職した方がいい」と言いました。

おそらく、博士課程に在籍する方のほとんどがこの話を聞いて、同じように「就職した方がいい」と言うかと思います。

 

まず第一に、「勉強」と「研究」は別物である、と。

なぜ別物なのか。

勉強とは、「すでに他人が明らかにしていることを学ぶこと」であり、研究とは「自分で新しいことを発見し確立すること」であるからだと私は思います。

もちろん、「研究」するには「勉強」が必要です。

でも、「勉強」するのに「研究」は必要ありません。

必要十分条件の問題みたいですね。(笑)

 

第二に、「研究したいテーマがないこと」です。

相談してきた子は、漠然と「宇宙に興味があるから宇宙の勉強がしたい」と言っていました。

宇宙に興味を持つことは大変結構なことなのですが、大学院に進学するほどであるならば、宇宙のどのようなところに興味を持ち、どのような手法で何を明らかにしたいのか、が明確であることが大事だと私は思います。

もし、「宇宙について明らかになっていることを知りたい」だけなら、ネットで検索すればだいたい出てくるでしょう。

大学院に進学し、研究をするということは、「何を明らかにしたいのか」が具体的にあるかどうか鍵となるはずです。

 

第三に、意味のない進学より学部卒で就職する方が良いからです。

第一と第二の理由から、大学院に進学する理由はないと思います。

それでも進学したいのなら、それははっきり言って無意味なことだと私は思います。

大学院は、「修士号を取得して良い企業に就職するための場所」ではありません。

「自ら新しいことを発見するために研究する場所」です。

すなはち、「自ら新しいことを発見」できずに修士を卒業して就職すると、その人の修士の2年間は意味のないものになるのです。

20代の貴重な2年間を無駄にするくらいなら、初任給が多少少なくても学部で就職する方がよっぽどマシと言えるでしょう。

 

以上の内容を相談してきた子に話しました。

もう一度よく考えてみると言っていましたが、どうなることやら…

就職は就職で、自分自身が何をしたいのが、何を中心に生きていきたいのか、など自問自答を繰り返して目的の企業の説明会や面接に臨んだりするでしょう。

大学卒業という節目は、進学も就職もどちらに進んでもまさに「人生の選択」が迫られるわけですね。

 

これから大学院進学を考えている学生さんたちは、今一度

 

・自分が本当にやりたいことは何か

・何が知りたくて何をどう明らかにしたくて研究するのか

・自分が送りたい人生像

 

を考えてみてください。

間違ってもいいんです。考えずに進むよりよっぽどマシです。

今一度立ち止まって、思考を凝らして、自分自身についてより深く考えてみてください。

私は、考えるあなたたちを応援しています。

 

私も応援されたい〜〜(笑)

 

 

 

 

ちなみに、私自身はといいますと、

小学生〜中学生のころから、研究者の道に憧れていました。

高校卒業時には、博士課程に進学することは決めていました。

大学3年生の頃には、どのようにして研究していこうかも考えていました。

今、その研究がうまい具合にいっているかというとそうでもないのですが…

諦めず頑張っていきたいと思っております。

 

 

長くなりました。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

また更新します。